お詫びと謝罪をあまり理解できていません。先日も「お詫びではなくてきちんと謝罪でしょ」と言われてしまいました。使っている言葉が悪いのか対処に悩んでいます。
こんなあなたの悩みを解決します。
結論、あちらに迷惑をかけた場合が「お詫び」、こちらのミスによるご迷惑に対してが「謝罪」。謝罪についての「責任」と一緒にせず切り分けて理解しましょう。
クレーム対応ではこちらに非がなくても、まずは礼儀としてお詫びの言葉を述べましょう。
ですが、先にお詫びをするとクレーム相手に主導権を握られるのではないかと心配やデメリットを感じるかもしれません。
とはいえ、「お詫び言葉」が担当者の口から発されていないことが、「気にいらないお詫びの一つも言えないのか。」と思われ、関係をさらに悪化させている流れも多数経験しています。
また、実際のクレーム対応では「良かれと思った」お詫びの言葉を逆手にとって「そっちが悪いと認めたんだから対応してよ」と理不尽な責任を要求される場合も良くあります。
仕事柄(IT管理職)、20年程ECなどWEBサイトを運用しています。自社サイトやブログのWEB担当者に急に抜擢された方にも判りやすく確認できるように引用情報を等を同時に記載してお伝えしますね。
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【お詫び・謝罪・責任】の違いは、あちらに迷惑をかけた場合が「お詫び」、こちらのミスによるご迷惑に対してが「謝罪」。謝罪についての「責任」。お詫び文例の使い方が理解できます。
申し訳ございませんの使い方。2つの意味
「申し訳ございません」には2つの意味を込めて使い分けましょう。
- 【お詫び文例の使い方】不快な思いをさせて「申し訳ございません」
- 【謝罪文例の使い方】私達が悪いと認めた「申し訳ございません」
その①:【お詫びの使い方】不快な思いをさせて「申し訳ございません」クレーム客側の問題。
お詫びの使い方での文例。
- 「ご迷惑をかけて申し訳ございません」
- 「ご不快な思いをさせて申し訳ございません」
その②:【謝罪の使い方】私達が悪いと認めた「申し訳ございません」こちら側(自分達)のミスによるものが謝罪。
謝罪の使い方での文例。
- 「私がミスをしました申し訳ございません」
- 「私の発言は間違っていました申し訳ございません」
上記の例から、「お詫び」と「謝罪」は全く違う事象であるという事を理解しておきましょう。
なんでもかんでも「申し訳ございません」を使えば良いという訳にはいかないのです。
後の対応もつじつまが合わない状況となり、クレーム側も自分の都合の良い方向で理解されてしまいます。
こちらに落ち度がない場合。
こちらに落ち度がなければ、「ご迷惑をかけたことについて、お詫びいたします。」が、「私(自分達)は間違ったことをしていません」といった対応が可能になります。
ご迷惑をかけたことにのみ=お詫びする。
こちらに落ち度がない場合での文例。
「今回あなたにご迷惑をかけたことについてはお詫びいたしますが、私(自分達)は間違ったことをした訳ではございません。」
お詫びをしているが謝ってはいない。=(認めていない)という理解ができる。
慌てずに、全てのことを一緒にせずに切り分けすることを心掛けましょう。
謝罪をした場合には補償が必ず必要なのか?
いくらをお詫びや謝罪をしても責任の有無とは別の問題と理解しておきましょう。
「お詫び・謝罪」 ≠ 「責任の有無」
こちらに「責任があるか責任がないのか」と「具体的にどのように責任を取らなければならないか」は次元が違う話なのです。
こちらが法的に間違ったことをしていないなら、いくら謝罪をしても法的責任は問われません。
仮にこちら側に落ち度がありそれを認めたとしても、必ずしも法的責任を負うとは限らないのです。
謝罪が必要なくても道義的責任が必要です。
謝罪するしないの結果とは別に「道義的責任」が必要となります。
道義的責任とは、それほど大きな問題でなければ「お詫び」や「謝罪」が十分に行われたことを前提に円満解決する事例も多いですが、それは「お詫び」や「謝罪」によって道義的責任を十分果たしている結果からなのです。
道義的責任 道徳や人として行うべき道理などから生じる、任務を行うべきであるということ、あるいは、任務を行わなかったことによる責めなどを意味する表現。
こちらのミスが大きな問題で、「お詫び」や「謝罪」では済まされない実害が大きな場合となれば、「上司が出向いて詫びる」「正式な文章を持って謝罪する」「損害を賠償する」「裁判で判決を受ける」などを考慮して社会的責任を果たす必要があります。
お詫び挨拶をしたからといって全ての責任を負うとは限らないという事です。
まとめ:クレーム対応のゴールを決める【お詫び・謝罪・責任の違い】
「申し訳ございません」には2つの意味を込めて使い分けましょう。
- 【お詫び文例の使い方】不快な思いをさせて「申し訳ございません」
- 【謝罪文例の使い方】私達が悪いと認めた「申し訳ございません」
【お詫び・謝罪・責任】の違いは、あちらに迷惑をかけた場合が「お詫び」、こちらのミスによるご迷惑に対してが「謝罪」。謝罪についての「責任」。
謝罪が必要なくても道義的責任が必要です。
また、お詫び挨拶をしたからといって全ての責任を負うとは限らないという事です。